JR磐越西線の「SLばんえつ物語」の客車をけん引する蒸気機関車(SL)C57-180号機が9日、大規模な点検や整備を行う「全般検査」を受けるため、新潟市秋葉区の新津運輸区を出発、さいたま市のJR東日本大宮総合車両センターへ向かった。
C57は「貴婦人」の愛称で親しまれている。180号機は1946年製造。新津第一小の校庭で約30年間保存され、99年に新津-会津若松(福島県)間で運行を開始した。今年は4月から定期運行していたが、8月上旬の豪雨の影響で磐越西線の一部区間が不通になり、運転を休止した。
前回の全般検査は2014年10月〜15年6月に行い、今回は来年夏ごろまでの見込み。180号機は9日夜、ディーゼル機関車にけん引されて車庫をゆっくりと出た。
JR東日本新潟支社は「経年による老朽化は進んでいるが、今後も運行を続けるために検査を行う」と話している。