輪島市内の菓子店で、ユズの中身をくりぬいて餅だねを詰めた特産の銘菓「丸柚餅子(ゆべし)」作りが15日までに始まった。作業場では甘酸っぱい爽やかな香りが広がり、冬の訪れを感じさせている。
河井町の柚餅子総本家中浦屋では、従業員がしょうゆや砂糖、自家製のユズジャムなどを加えた餅だねをユズに詰め、蒸し上げた。半年間乾燥させ、あめ色に熟成させる。
仕込み作業は来月上旬まで続く。同店では、新型コロナなどの影響で消費が落ち込んでいるため、今年の生産量は昨年同様、約5千個に減らす。担当者は「今年のユズは実が大きい。半年後のできあがりを楽しみにしてほしい」と話した。