新潟県佐渡市小木金田新田の佐渡太鼓体験交流館(たたこう館)は、2007年に運営主体が鼓童文化財団となってから、今年で15周年を迎えた。佐渡の文化芸能の発信拠点として、国内外の老若男女に太鼓の魅力を伝えてきた同館の節目の年を祝おうと、12月3、4日に感謝祭を開催する。館長の宮﨑正美さん(48)は「支えてくれた多くの人への気持ちを込め、感謝祭を通して島を盛り上げたい」と意気込んでいる。
同館は、佐渡市が06年に観光客誘致や伝統芸能・文化体験施設として建設。07年から鼓童文化財団が運営する。太鼓のリズムゲームを楽しんだり、全身を使って大太鼓をたたいたりと、1時間ほどのプログラムを体験できる。15年間で延べ約10万人が来館。リピーターも多く、佐渡の観光施設として大きな役割を果たしている。
太鼓以外にも、そば打ちや土人形の絵付け体験など、島に伝わる伝統文化を発信。昨年には館内にカフェがオープン。カフェ目的での来館者もいるなど、じわじわと人気を集めている。
一方、新型コロナウイルス感染拡大によりメインの来館者だった修学旅行生や団体客が激減。ウイルス禍前と比べ、来館者数は3割ほどになった。毎年12月に開催していた「たたこう館まつり」も中止が続いていたが、15周年の節目に当たり、3年ぶりに大型イベントを企画した。
感謝祭では、鼓童の小編成公演や文弥人形、鬼太鼓を観覧できる。また鼓童名誉団員のトークライブや、太鼓体験会に加え、8店の飲食ブースが出店する。
太鼓体験講師を務める佐野未佳さん(23)は「子どもから大人まで楽しめるイベントになっている。多くの人に訪れてもらい太鼓や島の素晴らしさを感じてほしい」と話した。
感謝祭は、両日とも午前10時から午後4時。入場無料。問い合わせはたたこう館、0259(86)2320。