第28回北陸国展(北國新聞社後援)は16日、金沢市の石川県立美術館で開幕し、美術団体「国画会」に所属する北陸ゆかりの作家が、自身の心象風景や時代の空気を投影させた絵画と写真計56点で多様な美の表現を伝えた。
絵画部は18人が大作を中心に23点を出品した。空や街並みを積み木として描き、社会情勢の不安定さを表現した風景画は、立体的に浮かび上がるような仕上がりとなっており、来場者がじっくり見入った。形を変えた自分と子どもの落書きをイメージさせる線画で自身の内面を表現した絵画も注目を集めた。
写真部は17人が33点を並べ、能美市の七ツ滝にあるケヤキを捉えた生命力あふれる1枚などが来場者を引きつけた。入場無料で20日まで。