富山市の高志の国文学館の開館10周年を記念した企画展「百人一首-和歌と美の世界展」が19日、同館で始まった。最古級のかるたや歌仙絵、浮世絵などの多彩な資料を並べ、幅広い世代に親しまれている百人一首の成立や魅力、文化的広がりについて紹介している。6月5日まで。
展示は3章構成。最古級とされる「道勝法親王(どうしょうほっしんのう)筆百人一首歌かるた」や、美しい絵が特徴的な「櫛形(くしがた)三十六歌仙絵入り歌かるた」など約80点を集めた。江戸時代以降の広がりを示す浮世絵やすごろくのほか、百人一首から18首を選び写真と共に紹介するコーナーがある。来場者が好きな歌2首を選んで投票する企画もあり、交流サイト(SNS)で随時結果を発表する。
来場者は展示を担当する綿引香織学芸員の解説を聞きながら会場を回り、奥深い和歌の世界に理解を深めた。北日本新聞社共催。