本番に向けて集中稽古に取り組むかぐや姫役の生徒(右から2人目)と児童たち=3月20日夜、福井県坂井市磯部コミュニティセンター

本番に向けて集中稽古に取り組むかぐや姫役の生徒(右から2人目)と児童たち=3月20日夜、福井県坂井市磯部コミュニティセンター

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いざ、ひのき舞台へ 福井県坂井市、3月25日「まるおか子供歌舞伎」

福井新聞(2023年3月24日)

 2019年11月以来3年4カ月ぶりとなる、福井県坂井市の「まるおか子供歌舞伎」の第18回公演が3月25日に迫り、出演する児童らの稽古が大詰めを迎えている。20日には磯部コミュニティセンターの和室で稽古が行われ、芝居の流れの中でセリフ回しや細かい所作を確認していた。

 演目は「新かぐや姫」。父・月の帝から罰を受けてウサギに変えられたかぐや姫が、追放された下界でサル、キツネ、旅の僧侶と出会い、父に認められて月に戻るまでの物語。「今昔物語集」の説話から構想を得て、01年旗揚げ当初から指導する演出家の水口一夫さん(80)=大阪市=が脚色。広く歌舞伎に親しんでもらうため、効果的に洋楽も流れる。芝居の前には、五穀豊穣(ほうじょう)や国土安穏を願う舞踊「越前四季三番叟(さんばそう)」も初披露される。

 舞台には坂井市の児童と子供歌舞伎の経験のある高校生ら計9人が出演。9月上旬から土日祝日に演技を磨き、年末には1週間の集中稽古に取り組んだ。3月17日からは本番に向けて連日稽古が続き、20日夜も水口さんの指導のもと、児童たちは役柄ごとの感情を乗せながらせりふや動きを確かめていた。23日、本番会場のハートピア春江で舞台稽古が始まった。

 かぐや姫と最初に出会うサルとキツネは狂言回しの役回り。サル役の高椋小2年の児童は「楽しく元気な演技をしたい」と話し、キツネ役の東十郷小2年の児童は「お客さんにいっぱい笑ってほしい」とにっこり。かぐや姫を演じる啓新高1年の生徒は、小学6年以来の舞台に「初めての主役だけど、緊張というよりは楽しみ。後輩たちを引っ張れるよう、役柄に成りきりたい」と意気込んだ。

 公演は午後2時から。チケット(協力券)は高校生以上1300円(前売り千円)、小中学生800円(同500円)。問い合わせは、坂井市の丸岡文化財団=電話0776(67)5100。

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