童謡詩人金子みすゞの生誕120年を記念した企画展が3月25日、上市町郷柿沢の西田美術館で始まった。みすゞの直筆資料や遺品など約180点が並び、来場者がみずみずしい世界観を味わった。5月14日まで。
上市町新町制70周年と西田美術館開館30年を記念し、町と同館が北陸で初めて開いた。
展示は8章構成で、みすゞの生涯や26歳で亡くなった後の国内外への作品の広がりを紹介。計512編の作品が書かれた3冊の遺稿手帳のレプリカをはじめ、「私と小鳥と鈴と」「こだまでしょうか」といった名作の直筆を拡大したパネルが並んでいる。
この他、一人娘ふさえの片言のおしゃべりを書き留めた「南京玉(なんきんだま)」と題した手帳の実物や、詩を題材にした絵本の原画、復元された着物などみすゞにまつわる貴重な品々を展示。多くのファンがじっくりと見入っていた。北日本新聞社共催。