思いを込めた桜の小枝を福娘と交換すると願いが神様に届くとされる「花換まつり」は3月30日、福井県敦賀市金ケ崎町の金崎宮で開幕する。今年は桜の小枝の飾りを約6千本用意。24日には同町婦人有志ら5人が約1千本を制作した。
まつりは明治40年代に始まったとされ、同宮へ桜の見物に訪れた男女が「花換えましょう」と声を掛け合い、小枝を交換することで思いを伝え合ったのが由来とされる。宮司の不在などで一時途絶えたが1990年に復活した。同宮は「恋の宮」とも呼ばれ、近年多くの若者が訪れている。
小枝作り最終日となる24日は、婦人ら5人が同宮に集まり、長さ約25センチの小枝に、同宮のイラスト入り絵馬やブライダルファッションデザイナー桂由美さんが書いた「おしあわせに」の短冊を、慣れた手つきで一本一本丁寧に取り付けた。奥本さんは「若い人からお年寄りまで多くの人に来てもらい、幸せになってほしい。今年はコロナ前のにぎやかさに戻ってくれたら」と話していた。
30日午後4時から初日祭が営まれ、今年の福娘が登場。同5時から桜のライトアップ点灯式。
まつりは4月11日までで、小枝は1本500円で社務所で販売する。期間中午後6時~9時に桜をライトアップする。桂由美さんらのトークショーやミニブライダルショー、地元団体による太鼓や琴などの演奏会がにぎやかに繰り広げられる。