新潟県魚沼市を訪れるバイク利用者の満足度を上げ、誘客につなげようと、同市観光協会がライダー向けの企画に取り組み始めた。おしゃれなスーパーカブを好む「カブ女子」が登場するなど全国的なバイク人気の高まりを追い風に、あの手この手で「ライダーの聖地、魚沼市」を目指す。
同市と福島県を結ぶ国道252号と352号は、風景の良さや変化に富んだ峠道などがあり、以前からライダーの高い評価を集めていた。そこで同市観光協会が「ゆっくり安全に」を呼びかけながら、市内の環境整備に乗り出した。
第1弾として、ライダーの間ではやっている「ヤエーステッカー」を県内で初めて配布する。ステッカーはライダーのマナー向上や安全祈願のため、有志が全国各地で発行しているもので、「道の駅ゆのたに」の魚沼市インフォメーションセンターで配布する。同市オリジナルバージョンも制作し、尾瀬ケ原を発見したとされる伝説の「尾瀬三郎」のキャラクターをデザインした。
さらに同センター前にバイク専用の駐輪スペースを16台分新設。ライダーたちが多彩なバイクを囲み団らんできるようにした。
本格的なツーリングシーズンを前に、魚沼市観光協会のホームページでライダー向けの特設ページも開設した。今後市内の観光、撮影ポイントやグルメ情報を展開し、ツーリングのモデルプランなどを掲載していく。
同市観光協会の近貴行さん(52)は「ゆっくり景色を楽しんでもらい、ライダーの皆さんにSNSで発信をしてほしい」と期待を込める。自身もライダーである近さんのお勧めは、越後ゴルフ倶楽部(同市東中)周辺の広域農道だという。