安曇野市豊科近代美術館で2日、新館開館10周年を記念した特別展「一瞬間の"煌(きら)めき"中島潔令和の心を女性に描く」が始まった。日本画家の中島潔さん(80)=静岡県熱海市=が伝統に挑戦する女性などを描いた89点と、女性をテーマにした若手作家の作品7点を展示している。
展示は3部構成。第3部が今回の目玉で、鷹匠(たかじょう)や流鏑馬(やぶさめ)、日本酒の杜氏(とうじ)など、男性が中心だった分野に挑戦する女性を描いた日本画が並ぶ。女性の真剣なまなざしを捉え、鮮やかな色で描かれた作品が来場者の目を引いている。
授業で訪れた安曇野市豊科北中学校2年の黒川幸雅さん(13)は「目の光の入れ方で情熱を表現しているのがすごい」と見入っていた。中島さんは「女性の強さを改めて感じている。楽しんでもらえればうれしい」と話している。
四季の農村と子どもたちの姿を描いた童画や、はかなげな女性の姿を描いた作品も展示している。6月11日まで。午前9時~午後5時。入館料は一般千円、大学生600円、高校生以下無料。月曜休館。