●初代王者に舛田さん夫婦
標高約300メートルの国史跡七尾城跡を駆け上がる第1回七尾城サムライラン(北國新聞社後援)は4日、七尾市の城山登山口駐車場を発着点に本丸で折り返す10キロコースで行われ、239人が市街地を見下ろす眺望や山城の風情を満喫して心地よい汗を流した。ランナーの約3割は戦国武将や忍者などの仮装で出場し、大会を盛り上げた。
男子は舛田侑也さん(金沢市)が36分8秒63、女子は舛田果那さん(同)が42分51秒26で優勝し、夫婦で初代王者となった。
昨年の金沢マラソン男子優勝者で箱根駅伝に出場経験がある福村拳太選手(金沢市出身)をゲストランナーに迎えた。コースの高低差は260メートルで、競技中は七尾城跡に通じる県道を車両通行止めにした。
地元の矢田郷地区まちづくり協議会に事務局を置く「能登の國 七尾城プロジェクト実行委員会」が地域活性化と七尾城跡PRへ開催した。毎年の開催を目指す。
2、3位は次の皆さん。
▽男子 (2)窪田椋太(高岡市)38分3秒25(3)岡崎芳之助(金沢市)38分43秒24▽女子 (2)岡本千恵乃(南砺市)46分43秒68(3)奥由香里(金沢市)46分51秒61
●念願達成たたえ合う 舛田さん夫婦
○...舛田さん夫婦は「これまでの大会はどちらかが1位でも、もう1人は2位止まり。2人で優勝の念願がかなった」と健闘をたたえ合った。侑也さんは「下りは勢いに任せて走れて気持ちよかった。能登島大橋が見える眺望と自然を楽しめた」と喜んだ。3月の能登和倉万葉の里マラソン(北國新聞社後援)で優勝している果那さんは「自分の中では満足した走りができなかった。秋の金沢マラソンへ気持ちを入れ直す」と次を見据えた。
●重さ15キロ甲冑で力走 荒井さん
○...仮装ランナーのうち甲冑(かっちゅう)姿の荒井次郎さん(金沢市)が最も似合っていたとして「戦国ロマン大賞」に選ばれた。友人から借りた鉄製の甲冑は重さ15キロ。武者姿で大会を走るのが夢だったといい「さすがにフルマラソンの距離は無理だが、10キロコースならゴールできた」と喜んだ。ヤギの角を模したかぶとの飾りが目を引いたが「頭が揺れて大変だった」と走りやすさに難があったよう。
準大賞は十合(そごう)経彦さん(金沢市)と越野美和さん(白山市)が受けた。