福井県福井市の朝倉氏遺跡保存協会は、7月18日に福井豪雨から20年を迎えるのに合わせ、一乗谷朝倉氏遺跡周辺の甚大な被害と復興の記憶を風化させないよう願う一乗谷城の御城印を同日から販売する。
2004年の福井豪雨時には復原町並周辺にも濁流が押し寄せ、冠水したり倒木が流れてきたりした。県内外から多くの人が遺跡内の土砂の排出に駆けつけるなどしたといい、同協会の会長は「多くの人の尽力で今日の一乗谷があることを忘れてはいけない。新たな世代にも豪雨のことを知ってもらうきっかけになれば」と話す。
御城印ははがき大の布製で、全体に縁起の良い模様とされる吉祥紋をあしらった。「福井豪雨復興二十周年記念」の文言とともに、唐門や朝倉氏の花紋の絵などを配している。
会長は「各地で毎年のように豪雨が発生しており、またいつ福井で起こるか分からない。20年の節目を機に改めて備えを考えてほしい」と話している。
1枚800円で、復原町並南入場口で販売する。問い合わせは同協会=電話0776(41)2330。