奈良国立博物館展「まるごと奈良博」が開かれている金沢市の石川県立美術館で24日、消しゴムはんこで仏様を彫るワークショップが開かれた。参加した親子連れらは、奈良博展で紹介されている「阿弥陀如来(あみだにょらい)坐像(ざぞう)」をモチーフにはんこを作り、仏教美術に親しんだ。
全国各地でワークショップを開催する作家津久井智子さんと、浄土真宗本願寺派極楽寺(新潟)の麻田弘潤住職による「諸行無常(しょぎょうむじょう)ズ」が講師を務めた。
参加者は阿弥陀如来の下絵に沿ってカッターナイフや彫刻刀で消しゴムを彫った。麻田住職は「下絵を正解と思い込むとズレた時に許せなくなる。とらわれすぎないことが大事」と仏教の教えを交えて指導した。志賀町富来小6年の谷内ほた花さんは「仏様の光背(こうはい)が細かくて難しかった。はんこは自由帳に押したい」と笑顔を見せた。
奈良博展は「ポスト国民文化祭」の目玉事業として県、県立美術館、北國新聞社でつくる実行委員会が主催する。前期は28日まで。開館時間は午前9時半~午後6時。入場料は一般1500円、大学生千円、高校生800円、小中学生500円。内灘町以北の小中学生は無料。後期は31日~8月25日に開かれる。