南極の動植物に焦点を当てた企画展「南極の生き物たち」が、越前町の福井総合植物園プラントピアで開かれている。国立極地研究所(東京)の調査で明らかになった生き物たちの生態を解説するパネル展示や、南極で繁殖するアデリーペンギンなど動物の剥製、標本など貴重な資料が並んでいる。26日まで。
同園が南極の面白い生態系を知ってもらおうと、夏休み期間に合せて企画し、同研究所の協力で初めて開催した。
植物のコーナーでは、南極大陸の昭和基地近くの湖底で発見されたコケや微生物などが円錐状に重なった「コケ坊主」を撮影した映像を公開。パネル展示では、分厚い氷に覆われる大陸で夏に氷が溶けて岩盤が露出するわずかな土地だけにコケ類や藻類、地衣類が生息していると紹介している。ナンキョクコメススキなど南極で採集された植物標本もある。
ウェッデルアザラシなどの剥製や、珍しい魚の標本も間近で見ることができる。20日休館。