福井県越前町の県陶芸館は、新たに収蔵品となった作品を含む本年度の館蔵品展を開催している。福井市出身の陶芸家塚原芥山の貴重な焼き物や現代作家が手がけた陶器のオブジェなど33点を披露している。10月14日まで。
塚原芥山の作品6点は、全て新たに収蔵したもの。素焼きしたわんや湯飲みに青い顔料の「呉須(ごす)」で絵柄を入れ、透明釉(ゆう)を施して焼き上げた品や、精巧に作られた牛の陶彫のほか、漢詩をしたためた掛け軸も並び、芥山の多才さを伝えている。
ほかに、器としての機能を持たない「オブジェ焼」9点を展示。現代陶芸の新分野を確立させた陶芸家八木一夫や山田光などの個性あふれる作品を展示している。
さらに、平安時代末期から室町時代までに作陶された越前焼や、手びねりで成形され、低火度で焼成された「楽焼」の茶わんなど貴重な焼き物も並べている。
一般300円。高校生以下と70歳以上は無料。