川原さん(右)からトロロアオイの花について説明を受ける熊野さん

川原さん(右)からトロロアオイの花について説明を受ける熊野さん

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和紙の原料・トロロアオイの花がメニューに 立山町の体験型施設で28日から

北日本新聞(2024年8月28日)

 立山町の和紙職人、川原隆邦さんが和紙の原料として栽培しているトロロアオイの花が28日から、美容と健康の体験型施設「ヘルジアンウッド」(同町日中上野)のメニューとして提供されることになった。トロロアオイはエディブルフラワー(食用花)で、和紙の文化が感じられる食材として注目を集めそうだ。

 トロロアオイの栽培は、川原さんとヘルジアンウッドを運営する前田薬品工業(富山市)がタッグを組んだプロジェクトの一環。和紙文化を目に見える形にしようと、7月にヘルジアンウッドそばの農地に苗を植えた。現在は黄色の花を咲かせている。

 川原さんによると、和紙の原料になるのは根っこの部分。花は味が良く、古くから食用として親しまれてきたが、1日で散るため流通が難しく、広く知られることはなかった。川原さんがヘルジアンウッドのシェフ、熊野泰博さんに紹介して今回のコラボレーションが実現。27日は熊野さんが農地を訪れて試食した。

 花は大きくてえぐみはなく、オクラの味がする。熊野さんは「食用花は料理に鮮やかさを出す意味で使われることが多いが、これはシンプルにおいしい」と歓迎。「サラダだけでなく、ピクルスにしたり、乾燥させたりいろんな食べ方ができる」と語った。ヘルジアンウッドの「The Table」のカジュアルランチで提供する。

 川原さんによると、トロロアオイの花は9月中旬ごろまで開花が続き、自由に鑑賞できる。

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