10月12、13日に福井県坂井市丸岡町で開かれる「第55回丸岡古城まつり」実行委員会は8月29日、同市たかむく古城ホールでイベント概要を発表した。10月13日には、住民有志らが今年の丸岡藩誕生400年に向け、約16年間かけ制作した100領の甲冑(かっちゅう)が登場する。過去最大規模となる武者行列や、甲冑姿で行う地元中学生と大人たちによる綱引きイベントに注目だ。
甲冑は、城のまちまちづくり協議会が古城まつりを盛り上げようと制作したのが始まり。2008年からは丸岡藩誕生400年に向け、有志の市民らで作ってきた。厚紙に人工漆を塗り、ひもで組む。胴には歴代城主の柴田、本多、有馬各家などの家紋が入っている。例年の古城まつりでは、17人の城主役を含む20人程度が甲冑姿で練り歩いてきた。
今まつりのテーマは「万代不易 丸岡城 共に永遠に未来へ ゴーゴー」。次の世代へバトンをつなぐことをイメージし、これまでのまちづくりをリードしてきた青年会議所やDMOさかい観光局、市商工会などの40~60代のメンバーと、丸岡、丸岡南の両中の生徒が綱引きで対決する。「霞ケ城の戦い」と銘打ち、13日午前10時ごろ、お天守前公園前路上で実施する。60人対60人で商売繁盛、五穀豊穣(ほうじょう)を願って綱を引き合う。
この後、甲冑姿の中学生ら100人の武者行列がふれあい広場を目指し出発。越前火縄銃保存会の火縄銃演武も行わ
れる。
全国のお城ファン来場が見込まれる「出張!お城EXPO in 坂井・丸岡城2024」が同時開催される。古城まつりの実行委員長は「福井地震で倒壊しても受け継がれてきた丸岡城への地域の思いを国内外に発信する。現存12天守丸岡城の魅力を肌で感じてもらたい」と来場を呼びかけた。