上田市内の田んぼが黄金色となり、収穫が近づいている。各地で鳥よけのユニークなかかしが置かれ、通りがかった人を楽しませている。
真田町長の国道144号沿いでは、高さ170センチほどの赤鬼と青鬼がにらみを利かせる。近くの農業宮島守夫さん(86)が2020年に「コロナ、早く地球から出て行け」と願い、自分の背丈ほどの鬼たちを発泡スチロールで作った。その後も毎年、鳥よけとして設置しているが「効果はない」。それでも「100歳までコメもかかしも作りたいね」と笑う。
同市古里には、子ども8人と大人2人が手をつなぎ、跳びはねているように見えるかかしが並ぶ。地元の農業飯田きみ子さん(74)が日頃作っているかかしに、7人の孫の古着をリメークして着せた。台風10号が熱帯低気圧になった後の今月2日に置いた。車で通りがかった真田町本原の横沢了さん(75)は「それぞれがいい顔。家族に見せたい」と、わざわざ引き返して写真に収めた。
2カ所とも20日ごろには片付けるという。