富山市大山地域の農家でつくる「大山ふれあい市」(橋爪邦雄会長)は、約30年続けてきた活動に幕を下ろす。同地域に農産物直売所が新たにオープンするためで、そちらに重きを置くことになった。毎週日曜に開いていた農産物販売会「ふれあい朝市」は22日が最終日となる。メンバーは「これまでの感謝を伝えたい」と話している。
大山ふれあい市は、新鮮な地元農作物を多くの人に味わってもらおうと、トラックの荷台に乗せて団地を周ることから活動がスタートした。固定客が付いたことから、味彩おおやま(富山市田畠・大山)の前で、毎年6月から11月末までの毎週日曜に農産物販売会「ふれあい朝市」を開くことになった。
新鮮かつ珍しい農産物がお手頃な価格で手に入ることから、午前8時のオープン前に長蛇の列ができ、10分足らずで毎回終了する。JAあおばの農産物直売所「やまびこ館」(同)がオープンすることになったため、今後は収穫した農産物をそちらに置くことにし、大山ふれあい市の活動を終えることにした。
役員の西田美代子さん(75)は「毎日野菜を出せることになるが、お客さんの顔を直接見られる大切な場所だったので悲しい」としみじみ語る。橋爪会長(82)は「長い間利用してもらった。お客さんに感謝したい」と話した。
やまびこ館は27日にオープンする。