祭りに向けて練習に励む越中五箇山民謡保存会のメンバー。南砺平高郷土芸能部出身の若手が多い=ことぶき館

祭りに向けて練習に励む越中五箇山民謡保存会のメンバー。南砺平高郷土芸能部出身の若手が多い=ことぶき館

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南砺平高郷土芸能部出身者、越中五箇山民謡保存会支える 20~30代中心に魅力伝える

北日本新聞(2024年9月18日)

 南砺市上平地域の住民でつくる越中五箇山民謡保存会(山本幸夫会長)は、メンバー50人のうち、南砺平高校郷土芸能部出身者が3割に当たる16人を占め、活動を支えている。20、30代の若手が中心で、今年も15日の城端むぎや祭に出演したほか、23日の五箇山麦屋まつり、25、26日のこきりこ祭りで伝統の唄と踊りを披露し、五箇山民謡の魅力を伝える。

 越中五箇山民謡保存会は、「麦屋節」や「といちんさ」「お小夜節」「五箇山追分」といった五箇山に伝わる民謡を継承するため、1932年に発足した。今年も8月下旬から週2回、同市の上平高齢者コミュニティセンターことぶき館で稽古を重ねてきた。

 郷土芸能部には89年の発足時から、指導者を派遣し踊りや地方の技を伝承している。2006年、南砺平高で初の全国高校総合文化祭の最優秀賞に輝いた時の部員だった西友里菜さん(35)は、5年前にUターンして保存会に入った。「子どもの頃から民謡に親しんできた。好きだから続けている」と話す。

 元部長で母親、姉と保存会に入っている和田風吹(ふぶき)さん(22)は「自分たちの発表する場があるのがうれしいし、踊っていて楽しい」と語る。大学卒業後に加わった小林圭介さん(36)は今は夫婦で所属し、「舞台を下りた後にお客さんに『良かったよ』と言ってもらえた時がうれしい」と言う。

 同部の指導者会代表で保存会事務局の山崎信浩さん(59)は「郷土芸能部出身者は一から教える必要がなく助かる。一緒に楽しみながら活動し、踊りや地方の技を後世に残していきたい」と話している。

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