福井県永平寺町栃原で、今年の干支(えと)「辰(たつ)」にちなんだ田んぼアートが見頃を迎えている。近くのパート従業員藤井さんが毎年手掛けており、今年は古代米で「辰人(たつじん)」の文字を浮かび上がらせた。
2005年から九頭竜川に架かる北島橋北詰の4アールの水田で主に干支を題材に実施している。自身が辰(たつ)年生まれであることと、20年近く田んぼアートを続ける「達人」であることへの自負を込めた。
文字は背が高くもみが黒い「アクネモチ」で表現。文字の周辺は通常の稲と見た目がほぼ変わらない「黒米」で囲んだ。辰のたれの部分は、竜そのものが形作っているようにイメージした。
田植えから除草、稲刈り、天日干しまでほとんどを手作業でこだわる藤井さん。「たれの竜がはっきり見えれば100点満点だった。例年より文字は読みやすい」と話していた。田んぼアートは10月10日の刈り入れまで楽しめる。