県は20日、下伊那郡喬木村の「阿島傘」と松本市の「松本本藍型染(ほんあいかたぞめ)」を、県の伝統的工芸品に新たに指定した。これまで21品目が県の伝統的工芸品に指定されており、今回の指定で23品目となった。製品にマーク表示などができる。
阿島傘は、江戸時代中期から300年以上受け継がれている和傘。松本本藍型染は、生地に型紙を置き、のり付けして藍を染める技術を受け継ぐ。いずれも、主に日常生活で使われることや、伝統的な技術や技法で製造されるといった指定要件を満たした。
指定を受け、阿島傘を手がける菅沼商店の中村八代子さんは「さらに技術を高め、より良いものを目指したい」。松本本藍型染を生産する「藍染 浜染工房」の浜完治代表は「後世に伝えるために一生懸命に続けたい」と話した。