10月1日に射水市新湊地域で開かれる国指定重要無形民俗文化財の新湊曳山(ひきやま)まつりに向け、新町の曳山を管理する西新町と東新町の2自治会が、曳山の幔幕(まんまく)を91年ぶりに新調した。伝統の図柄が鮮やかに復元された。
幔幕は囃子(はやし)方が乗る楽屋の四方に張り巡らせる。傷みや汚れが目立つようになり、老舗の繊維メーカー「川島織物セルコン」(京都)に制作を依頼した。
新調したのは正面と両側を覆う1枚と背面用との計2枚。大きさは縦がいずれも1メートル、横は各5・2メートルと1・3メートル。正面に日の出、側面に雌雄のシカ、背面にキジが描かれている。
22日は同市中央町(新湊)の曳山格納庫で住民らが幔幕を取り付けた。お披露目で予定していた町内引きは雨のため見送った。西新町総代の山谷浩志さん(63)は「待ちに待った幔幕。良い仕上がりになって良かった」、東新町総代の高岡賢一さん(56)は「当日は、安全に楽しんで祭りを堪能してもらいたい」と話した。