福井県小浜市の書道家ら有志が使い終わった筆を供養する筆塚の建立に向け準備を進めている。長年使った愛着ある筆に感謝の気持ちを表現するため、来年4月の建立を目指す。
発起人は同市の書道家岸本一筆さんと常高寺(同市浅間)の澤口輝禅元住職ら12人。今年8月に発起人会を設立し準備を進めている。
筆塚は常高寺境内にある同寺ゆかりの俳人尾崎放哉の句碑付近に建立する。高さ約1・5メートルの石碑で岸本さんが書いた「筆塚」などが刻まれる予定。16日は会のメンバー10人が同寺に集まり、建立する場所を確認した。
建立後は使い終わった筆のおたきあげといった法要を定期的に行っていくという。澤口さんは「長く使ってきたものをただ捨てるのはもったいない。法要には子供らにも参加してもらい、物を大切にする心を養ってもらいたい」と話した。