富山市民俗民芸村(同市安養坊)の民俗資料館で、開館50周年を記念した特別展「茅葺(かやぶき)ウグイス造りと人びとの暮らし」が開かれている。農具や生活用具の展示、同館の建物などを通じて人々の暮らしの移り変わりを伝えている。12月18日まで。
同館は江戸時代後期に富山市山田地域に建てられた旧谷浦家住宅を移築し、1974年に開館。「ウグイス造り」と呼ばれる独特な形状のかやぶき屋根が特徴で、建物自体が貴重な史料となっている。
特別展では、山田地域でかつて盛んだった養蚕などの産業で使われていた用具や、牛や馬の力を使い農地を耕す農具「馬鍬(まぐわ)」、深ぐつ、花嫁のれんなど100点以上を紹介。同館の移築作業を行っている時の様子が分かる写真も展示した。
27日午後1時半からは同館で記念講演会があり、職藝学院(同市東黒牧・大山)の学院長、上野幸夫教授が建物の特徴などについて解説する。