ロシアによる侵攻を受けてポーランドに避難しているウクライナの中高生が10月27日、福井県敦賀市資料館「人道の港敦賀ムゼウム」を訪れた。敦賀高創生部の生徒による館内ガイドを受けたり、おぼろ昆布の手すき体験を楽しんだりした。
訪れたのはポーランド南部クラクフ市に逃れている12~16歳の10人。同市のバベル城と姉妹城提携を16日に結んだ姫路城がある兵庫県姫路市が「善意と友好の絆」事業と銘打ち、日本に招待した。20日に来日し、同市内の中学生と交流したり、姫路城を見学したりしてきた。
ムゼウムでは大正から昭和初期にかけて敦賀に上陸したポーランド孤児やユダヤ難民の歴史を伝えており、姫路市からの依頼を受けて受け入れることになった。創生部員によるガイドには真剣な表情で耳をかたむけ、手すき体験は職人の指導を受け、楽しそうに専用の包丁を動かしていた。同部員と一緒に駄菓子を食べたり写真を撮ったりして、親睦も深めた。
ウクライナの中高生は「敦賀高のみんなは優しくて親切だった。自分がすいた昆布はおいしかった」と笑顔。創生部の部長は「とにかく楽しんでもらいたいという思いで交流した」と振り返った。
ウクライナの中高生は11月2日まで日本に滞在する。