氷見市伊勢大町のみりん干し専門店「中村海産」は、規格外品を使ったチーズケーキを考案した。ペーストにして使い、コク深い味に仕上がったという。みりん干しの消費拡大を目指すスイーツプロジェクトの第1弾として発信している。
みりん干しの製造過程では、身が欠けるなど規格外品が毎日5~10キロ発生。子ども食堂に寄付したり、割安で販売したりした上で、余りは廃棄していた。
食品ロス削減に向け、知人のシェフに昨年、商品開発を依頼した。菓子にすれば面白いとのアイデアが生まれ、プロジェクトを開始。シシャモのみりん干しの規格外品から独自の製法でペーストを開発し、魚菓子と魚河岸から命名したスイーツブランド「UOGASHI」の第1弾としてチーズケーキを商品化した。ペーストを20%前後練り込み、イタリアン産マスカルポーネチーズなど厳選した材料で仕上げた。
現在は第2弾としてかりんとうを開発中。中村康紀社長(40)は若い人がみりん干しを食べなくなっているという現状を踏まえ「スイーツを通し、いろんなおいしさがあることを知ってもらいたい」と話す。