早産児やその家族らを応援する「世界早産児デー」(17日)を前に、県立こども病院(安曇野市)などが7~9日夜、松本市の国宝松本城を紫色にライトアップする。紫色は世界早産児デーのシンボルカラーで、多様性や思いやりを意味するという。早産児や支える家族、医療従事者への連帯を示し、早産児らが抱える課題について多くの人に関心を持ってもらおうと、初めて企画した。
同病院によると、妊娠37週未満で生まれる早産児は新生児の約1割を占め、呼吸器や循環器に影響を及ぼす病気を発症しやすいとされる。医療技術の進歩に伴って新生児の救命率は向上しているが、正期産(37週以上42週未満)の子と比べ、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)などの特性が多く見られるという。
ライトアップは、日本新生児成育医学会と日本新生児看護学会が松本市でそれぞれ学術集会を開くのにも合わせて企画した。日没時から午後10時まで点灯する。県立こども病院新生児科部長の小田新さん(45)は「早産児のために頑張っている人がたくさんいることを伝え、当事者らを応援したい」と話している。