国宝勝興寺の宝物展「勝興寺と和歌の世界」が2日から、高岡市伏木古国府の同寺で開かれる。内覧会が1日、行われた。
和歌に着目した展示で、短冊や巻物など初公開の4点を含む13点を並べる。
後奈良天皇が百人一首の歌を自筆した室町時代の懐紙や、後陽成天皇が桃山時代に新古今和歌集の歌を直筆した色鮮やかな色紙、公家や皇族の歌を集めた江戸時代の巻物が並ぶ。調度品は、蒔絵(まきえ)が豪華なすずり箱や書物を置くための見台などを展示する。
こうした宝物は、同寺が公家や本山の本願寺などとつながりが強かったことから伝わったとみられる。
同展は24日までで、勝興寺文化財保存・活用事業団が開催。企画を委託されたAMANE(金沢市)の堀井美里さんは「和歌という貴族的な文化が勝興寺に伝わり、ゆかりのものが残っていることを知ってほしい」と話した。