松本市安曇の北アルプス・上高地で15日、閉山式があった。時折雨が降る中、河童橋のたもとでの神事には観光や行政の関係者ら約100人が出席し、外国人を含む大勢の観光客が見守った。市によると、上高地に今年訪れた人は10月末時点で143万900人(速報値)に上り、ここ15年で最多となった。
訪れた人は、新型コロナ下からにぎわいが戻った昨年1年間の132万7200人を既に大きく上回った。上高地観光旅館組合は、交流サイト(SNS)や口コミを通じて訪れる外国人観光客が増えたためとみている。6月30日から7月1日にかけての大雨で歩道の一部が流され、工事が続く箇所があるが、大きな影響はなかった。
閉山式は同組合などでつくる実行委員会が主催。穂高連峰は例年より雪が少なく、「10月末のような気候で閉山の実感がない」と話す出席者もいた。青柳浩一郎組合長(52)は「観光事業者としてはお客さんが増えるのはうれしい。先人が守ってきた上高地の魅力をさらに高め、つなげていきたい」と話していた。
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