富山県の中央農業高校の生物生産科作物科学コースの3年生10人は、授業で栽培した野菜を使った「中農がつくった中濃ソース」を県内企業と協力して開発した。完成したソースのお披露目会と試食会が22日、富山市の同校であり、生徒がさまざまな使い道を提案した。12月中旬をめどに一般販売する。
卒業を前にした3年生が、野菜嫌いの克服に貢献できるものを作ろうと企画。学校のPRにもつながるように、中央農業高の略称「中農」にかけた中濃ソースを題材にした。
同校で採れたトマトやニンジン、ニンニク、ネギといった野菜とハーブの一種のレモンバームを主原料に、県内産で規格外となったナシなどを加えた。市販のソースでよく使われる増粘剤を用いず、野菜の食感や味を楽しめるようにした。パッケージには生徒が描いた野菜のイラストをあしらった。
リーダーの糸茉里亜さん(18)はカレー粉やスパイスを隠し味にしたことを挙げ、「野菜の味やスパイシーさを楽しんでほしい」とPRした。試食会ではコロッケや葉物野菜、米とソースの炊き込みご飯、ソースをかけた即席麺などが振る舞われた。
ソースは、スーパーセンターシマヤ立山店(立山町)などでの販売を予定している。