五箇山御膳を紹介する東田さん(右)と酒井さん

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幻のコメ味わって 南砺・五箇山御膳に「亀の尾」 、12月に2施設で提供

北日本新聞(2024年11月28日)

 南砺市内で栽培された有機食材を活用した「五箇山御膳」の試食会が27日、同市菅沼(上平)の五箇山合掌の里水上家であった。昨年に続く第2弾で、今回は五箇山地域で作られた「幻のコメ」とも言われる希少品種「亀の尾」を主食にして提供し、地域の活性化や新たな魅力づくりにつなげる。

 亀の尾は甘みと強い香りが特長で、五箇山の有志でつくるNPO法人雪峯(せっぽう)倶楽部が楮(こうず)集落(上平)の400平方メートルで栽培し、42キロを収穫した。

 試食会では、亀の尾をはじめ五箇山赤かぶ、カボチャの一種である五箇山ぼべら、天然のキノコ、有機野菜を使った煮物や漬物、天ぷらなど8品を、輪島塗の「赤御膳」で用意。楮集落の総代や栽培指導者、市内の生産者ら6人が、素材のおいしさを確かめながら味わった。

 今年は、五箇山合掌の里に加え、よしのや旅館(皆葎(かいむくら)・上平)でも提供する。若女将(おかみ)の酒井弘美さん(44)は「生産者が苦労して作ったコメと野菜の素材の良さを引き出したい」と話した。

 同NPO法人代表で合掌の里支配人の東田晃さん(49)は「亀の尾は丈が長く栽培が難しいが、甘くておいしい。貴重なコメを味わってほしい」と話した。来年は楮集落で栽培面積の拡大を予定している。

 五箇山御膳は4400円で、12月3~6日に合掌の里、同9~13日によしのや旅館で昼食として出す。1日約10人までで、2日前までの予約が必要。

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