富山県高岡市のスタートアップ支援施設「TASU(タス)」が、女性起業家コミュニティーを立ち上げる。起業を目指す人や、ビジネスを軌道に乗せたい人がつながり、経営の基礎や女性ならではの強みを生かす方法を学べる場とする。県内で活躍する3人の女性起業家が運営を担い、身近な立場で相談に乗る。12月にキックオフイベントを開く。
TASUは高岡市の御旅屋セリオに施設を構え、開業に関する相談に無料で応じている。相談者の男女割合は半々だが、女性は子育てや家庭との両立などから、男性に比べ創業につながらないケースも多いという。女性活躍を進めるため、ビジネスに関するアドバイスだけでなく、女性が気軽に相談や交流ができる環境が必要と考えた。
コミュニティーの運営や企画の立案は、いずれも県内在住で起業家の高木奈津美さん(39)、中村友美さん(37)、勝島歩美さん(27)の3人が担う。それぞれ親子向けイベントの企画や講師業などを行っており、「女性起業家の先輩」としての経験や、人脈を生かして活動してもらう。
セミナーや交流会、プレ出店できるマルシェなどを計画している。会員制にせず誰でも参加できるようにする。県内全域の女性が対象で、既に起業している人も参加できる。
キックオフイベントを12月15日にTASUで開く。3人のトークセッションや交流会を行う。ホームページなどで参加者を募っている。
来年3月末までに100人規模のコミュニティーに成長させ、起業につながる具体的な相談件数を10件、起業1件を目標に掲げる。本格始動は4月から。
3人は「一歩踏み出そうとしている女性の後押しをしていきたい」と話している。