富山県南砺市の高校生プロジェクト「ボクなん」OB・OGの学生たちが27日、同市福野地域中心部で開かれる「歳(とし)の大市」に屋台を出し、スープとスイーツを提供する。若者が参加することで若い人たちの関心を集め、地域を活気づけるのが目的で、多くの来場を呼びかけている。
企画したのは、ボクなんメンバーだった南砺福野高校の卒業生たちでつくる学生団体「とやまちラボ」。ボクなんを卒業した後も南砺市に関わり続けたいと、東京や大阪、県内在住の5人が中心となって今年5月に結成した。
歳の大市は地元で長年続く年末の風物詩だが、若者の来場は少ないという。大学生が出店することで新風を吹き込みたいと、とやまちラボの企画第1弾として出店を決めた。金沢大2年の今田琉偉(るい)さん(20)=砺波市=は、「ボクなんを通して地域を良くするために活動している人たちと多く関わり、私たちも一緒に頑張りたいと思った」と話す。
当日は、ホウレンソウやシメジ、ベーコンなどを使ったクリームスープ(350円)を100食、クロワッサンの生地をワッフルメーカーで焼いた「クロッフル」(同)を60食限定で提供する。午前9時から午後4時半まで販売し、売り切れ次第終了する。福野地域出身で都内の大学に通う平川尚睦(なおちか)さん(20)は「販売するだけでなく、出店者や来てくれた人とも積極的に交流したい」と意気込む。
来年12月には南砺市内でクリスマスマーケットを計画している。今田さんは「資金も知名度もないので、知ってもらう機会になればうれしい」と話した。