木曽町三岳の御嶽神社別殿で4日、神社に伝わる太々神楽(だいだいかぐら)の初奉奏祭が開かれた。地元の保存会員らが舞を奉納し、訪れた住民らは新春恒例のにぎやかな舞などを楽しんだ。
「五返舞(ごへんぱい)」は天狗(てんぐ)面の4人の勇壮な舞。刀を手に舞台を足で踏みならし、四隅に分かれた4人が「よーお」と声を上げて威勢よく跳びはねると、観客が盛んに写真を撮っていた。岩戸にこもった天照大神(あまてらすおおみかみ)の出現を願って舞う故事にちなんだ「岩戸開き」などの演目も披露された。
初奉奏祭は12ある演目のうち毎年四つを披露し、3年で1巡する。保存会員は現在38人で、昨年久しぶりに2人が入会した。会長の横沢淳一さん(80)は「若い人が入り、次代へつなげられると思うとありがたい」と伝統の継承を喜んでいた。