夏の高温や少雨の影響で生育が遅れていた越前水仙の出荷が本格化している。1月8日には福井県越前町左右の集荷場に約1万5千本が運ばれ、JA福井県の職員が選別や箱詰め作業に当たった。
越前海岸の冬の風物詩、越前水仙は冬の寒さに強く、主に正月用の切り花に用いられる。JAの担当者によると例年は12月末までに約60万本を出荷しているが、今シーズンは約8万9千本にとどまった。
1月に入ってからは出荷量が増え、12月末までの分を含めこれまでに計約12万本を出荷した。例年に比べ3~4週間遅れの状況となっているが、関西方面では正月以降も生け花の稽古などで需要があるという。
この日、越前町や福井市の農家などが集荷場に水仙を運び込み、JA職員が葉の状態や長さを確認し8規格に分け、100本ずつを箱詰めしていった。担当者は「今後、2月上旬までに60万本を目指したい」と話していた。
11、12日には、第50回越前海岸水仙まつり(福井新聞社共催)の「水仙・カニフェア」が越前町厨の道の駅「越前」で開かれ、来場者に水仙が無料配布される。