ハンドクラフトくずば押し花アート展(北國新聞社後援)は、かほく市高松の北陸銀行かほく支店で開かれ、能登半島地震で被災した庄田春枝さん(79)=輪島市=ら3人が能登の伝統文化や風景を表現した力作10点が展示されている。
庄田さんの自宅は地震で半壊し、現在は仮設住宅で暮らしている。食器や家具は壊れてしまったが、自宅に保管してあった30点以上の作品は全て無傷だった。
アート展には、震災後に北國新聞文化センター講師の葛葉タカさんに預けてあった2点を出品。バラやアジサイなどで県無形民俗文化財「御陣乗(ごじんじょ)太鼓」を勇壮にたたく住民やハグロトンボが川辺を優雅に飛ぶ作品を飾った。葛葉さんらは新春をイメージした華やかな作品を展示した。
庄田さんは「作品だけが無傷だったのは本当に不思議。能登のことを忘れないでほしい」と話した。31日まで。