高岡市立博物館は18日、約100年前まで高岡にあった名木「七本杉(しちほんすぎ)」に関する収蔵資料の展示を始めた。初公開の水墨画2点を含む9点を並べ、歴史を紹介している。3月16日まで。
七本杉は、現在の高岡市末広町にあった高さ38メートル、幹回り18メートルの巨木。7本の枝が伸び、樹齢千数百年と伝わり、神木とされた。明治期に高岡駅ができて交通の妨げとなったほか、倒木の恐れがあったことから、1927(昭和2)年に伐採された。
水墨画2点は昨年、市民が寄贈した。このうち高岡出身の日本画家、正村陶所(1886~1954年)の軸は、僧侶数人が手をつなぎ七本杉を囲む様子が描かれ、木の巨大さが伝わる。
この他、伐採した古材で作られた火鉢や置物台、大正期の写真、絵はがきなどを展示している。