七尾西湾を望む七尾市田鶴浜野鳥公園に飛来するコハクチョウの群れが今冬のピークを迎えている。現在は約150羽が確認でき、愛好家らが遠巻きに見守っている。
公園を40年以上管理する県希少生物研究会代表の時国公政さん(83)=大津町=によると、コハクチョウは毎年、志賀町のため池をねぐらにしており、今季は10月下旬に公園に初飛来した。500羽が越冬するシーズンもあり、今季は少なめだが、県内で珍しいコブハクチョウやトキ科のヘラサギも見られるという。
昨年12月19日、七尾と奥能登をつなぐ国道が土砂崩れで一時通行止めとなり、公園に隣接する道路が迂(う)回(かい)路となった。車両の音に驚いて野鳥が数日間いなくなったが、年明け以降は戻った。
北帰行は2月下旬から3月上旬ごろの見通しで、時国さんは「野鳥を驚かせないように静かに観察してほしい」と話した。