狂言師の野村萬斎さんが25日、2月23日に音楽喜劇を上演する氷見市芸術文化館を下見し、抱負を語った。「音楽に癒やされたり、笑ったりして心を浄化してもらえれば」と能登半島地震の被災者に思いを寄せた。
オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)とコラボレーションする「萬斎のおもちゃ箱」の第3弾。構成や演出も手がける。劇作家シェイクスピアと作曲家メンデルスゾーンの作品「真夏の夜の夢」を基に狂言や琉球舞踊も織り交ぜる。「非常に欲張りな作品世界になるはず」とPRした。
狂言も能も約700年続いているとし「その間に数多くの天災や疫病があっても文化はつながってきた。大丈夫だよ、という気持ちになってもらえればうれしい」と被災者にエールを送った。
当日は氷見の児童合唱団「翼-Tsubasa」と中高生の合唱ユニット「Drops」も出演する。練習の様子ものぞき「声に透明感がある。OEKをはじめ、狂言、琉球芸能の出演者も一流。プロのレベルに触れてほしい」と話した。
公演は北日本新聞社後援。