「ガルガンチュア音楽祭」(北國新聞社特別協力)は5月3日、金沢市文化ホールで「コーラスの祭典」が初めて開かれる。コーラス、ゴスペル、合唱の3公演が行われ、合唱では作曲家の佐藤眞(しん)さん(86)を客演指揮者に迎え、全国から集まった180人の混声合唱団がカンタータ「土の歌」全楽章を披露する。コーラスやゴスペルの公演には北陸の団体が出演し、まちなかに歌声を響かせる。
混声合唱とオーケストラのためのカンタータ「土の歌」は佐藤さん作曲で、終楽章「大地讃頌」は合唱の定番曲として知られる。作曲者自身が指揮を執るまたとない機会だ。第1楽章から第7楽章は、自然への感謝に始まり、原爆、天災、人間悪に触れながら、反戦の祈りが歌われる。
管弦楽はベトナム国立交響楽団が務める。「土の歌」以外では指揮者の松井慶太さんがタクトを振り、混声合唱団がヴェルディの歌劇「トロヴァトーレ」より「鍛冶屋の合唱」や磯部俶(とし)の「犀川」などを歌い上げる。
コーラス公演では北陸の6団体がステージに立つ。石川の3団体のうち能登から出演する「能登の夢合唱団」は歌で復興へ前を向く気持ちを示す。富山から2団体、福井から1団体が参加する。
北陸のゴスペルグループ9団体が出演する公演では、歌えることの喜びと感謝を伝える。出演者全員で歌声を合わせる場面もある。日本各地でゴスペルクワイアを指導する粟野めぐみさんとミュージック・ディレクターの粟野貢司さんのユニット「Meg&Piano Koji」が特別参加する。
チケットは3月1~7日、個人協賛の「ガルガン・サポーターズ・クラブ」(一口1万円)の会員向けにウェブ先行販売を実施する。一般販売は3月14日から。
◇5月3日▽午前11時 北陸地区のコーラスグループによる公演▽午後1時半 北陸地区のゴスペルクワイヤーによる公演▽午後6時 混声合唱とオーケストラのための公演