表彰を受け記念撮影する小畑社長(中央)、加藤部長(左)ら=1月27日、東京・霞が関

表彰を受け記念撮影する小畑社長(中央)、加藤部長(左)ら=1月27日、東京・霞が関

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永平寺町への禅の旅、観光庁が「サステナブルな旅アワード」特別賞 自分見つめ直すオーダーメードの旅商品

福井新聞(2025年1月28日)

 福井銀行グループで観光・地場産品プロモーションなどを手がける「ふくいヒトモノデザイン」(本社福井市順化1丁目、小畑善敬社長)の旅行商品が、観光庁の「第2回サステナブルな旅アワード」の特別賞に選ばれた。1月27日、都内で表彰式が行われた。

 受賞したのは、永平寺町に根付く禅の文化や精神を体感してもらい、旅行者に学びや悩みを見つめ直す機会を提供するオーダーメードの商品。訪日客をターゲットとしている。

 商品名は「縁(えにし)の旅~三方よしから十方よしへ」。大本山永平寺の開祖、道元禅師が入越して初めて道場とした吉峰寺を主な舞台に、郷土料理や農作業などを通じ、地域の生活に根付いている禅の文化や精神を感じてもらう。廃棄される布や糸を使った座禅クッション作りで地場の繊維産業に触れるほか、吉峰寺僧侶との食事や対話の時間も設ける。大本山永平寺での修行体験や酒蔵訪問なども組み合わせ可能で、短期から長期まで幅広く相談に応じる。

 商品を企画した加藤太一観光事業部長は永平寺町出身で、幼い頃から日常にある禅の精神を体感してきたという。「人は家族、友人、同僚や、広く言えば食事で頂く命など、他者と支え合いながら今を生きている。他者への感謝の気持ちを再認識してほしい」と商品の狙いを説明した。

 審査では、地銀が起点となり、地域内でコミュニケーションを取りながら、地域の持続性を考えたプランであることなどが評価された。小畑社長は「永平寺や禅から入り、伝統工芸や北前船、恐竜など福井県全体を知ってもらうようにしたい」と話した。2月以降、海外旅行会社への提案を本格化したいという。

 同アワードには全国から25件の旅行商品の提案があった。特別賞は大賞、準大賞(各1件)に次ぐもので、全国から5件が選ばれた。

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