福井県越前市と紫式部のゆかりを紹介する市観光施設「紫式部と国府資料館 紫ゆかりの館」の2024年度の来館者が1月29日、10万人に達した。24年のNHK大河ドラマ「光る君へ」を通じた注目で、県外客が約8割を占めている。
市紫式部公園に隣接する同館は21年に開館し、式部が越前国で暮らした歴史を絵巻物風のアニメ映像や展示物で発信している。式部を主人公とする大河ドラマの制作が発表された22年度の来館者数は4万1600人、23年度は6万1582人だった。
24年4~12月の月別では、大河ドラマで式部が越前国で暮らす「越前編」が放送された6月が約1万3900人と最も多かった。年度を通して中京や関西などからバスツアーを受け入れ、2万1000人超の団体客が来館した。
10万人目となったのは、ツアーで友人と訪れた愛知県一宮市の信岡さん。施設前で行われた式典に参加し、記念のくす玉を割った。2年前にも来館したという信岡さんは「そのときに越前市と紫式部のゆかりを知った。またじっくり見てみたい」と見学を楽しんでいた。