<strong>底部分は玉石張り</strong>
金沢市安江町の真宗大谷派金沢別院(東別院)沿いで、辰巳用水の擁壁がコンクリートから石積みに変わり、周辺の景観が向上した。市が2カ年計画で取り組んだ修景事業の工事が10日までに完了し、約100メートルの区間で擁壁のほか、用水の底面も石を敷き詰めて風情を整えた。市は今後もまちなかに用水が流れる城下町の景観に磨きを掛ける。
整備されたのは、西門口前交差点付近から東別院に沿って流れる用水の区間。昨年度に50メートル、今年度にさらに50メートルの工事を進め、高さ約1・9メートルの擁壁を割石積み、底の部分を玉石張りで整備した。富山県の常願寺川産の石を採用した。
市によると、辰巳用水の擁壁はまちなかを中心にコンクリートの部分が目立っていた。これまでに尾山神社や金沢美大の新キャンパス(小立野2丁目)の周辺でも同様の工事を行った。
市は1996(平成8)年4月に用水保全条例を施行し、これまでに鞍月用水や大野庄用水などでも景観向上の整備に取り組んだ。歴史都市推進課の担当者は「まちなかの見える部分の整備はほぼ完了した。今後も必要な箇所で進めたい」と話した。