新潟県上越市の高田本町商店街の有志が今年100回を迎える高田城址(じょうし)公園観桜会を盛り上げようと、高田地区を流れる儀明川(ぎみょうがわ)沿いの桜並木のライトアップを計画している。活動資金をクラウドファンディング(CF)で募っており、関係者は「観桜会の来場者を街全体でもてなしたい」と話している。
日本三大夜桜の一つに数えられる観桜会には全国から多くの花見客が詰めかける。高田城址公園から500メートルほど離れた儀明川は高田の街中を流れ、本町4、5の川沿いに高田ロータリークラブが1999年から植樹したコヒガンザクラ33本が連なる。
隠れた花見スポットで、例年昼間に高田駅から歩いて公園へ向かう人が足を止めて写真撮影を楽しむ姿が見られるが、辺りは街灯がほとんどなくライトアップの装置もないため、夜になると桜が楽しめなかった。
ライトアップは商店主らで構成する「本町345広報販促委員会」が企画した。大嶋賢一委員長(48)は「公園の桜だけをピンポイントで見て帰るのではなく、街を面として楽しめる仕掛けをつくりたい」と狙いを語る。
CFでは儀明川沿いを昼夜楽しめる新たな花見スポットにしようと取り組む。「お手本」と想定しているのは、軽食やドリンクを片手に川沿いの花見を楽しめる東京の目黒川沿い。桜並木がある市道の一部を歩行者天国にし、露店を出すことも構想する。
CFの目標額は150万円で、夜桜を美しく演出するための発光ダイオード(LED)電球の購入や工事費用などに充てる。寄付は3000円から。金額に応じてポストカードや日本酒といった返礼品を受け取ることができる。
商店街の老舗3店が提供する「牛肉、みそ、和菓子」の詰め合わせセットがもらえるプランや、貸し切りの花見テラスで地酒付きケータリングを楽しめる20万円の高額プランもある。
大嶋さんは「観桜会に向け、CFを通じて街を知ってもらい、盛り上げていきたい」と話している。
寄付は2月15日まで。CFサイト「CAMPFIRE」で受け付けている。