酒かすを使ったヨーグルトドリンクの試飲とアンケートを行う福井工大生=2月16日、福井県福井市のアピタ福井大和田店

酒かすを使ったヨーグルトドリンクの試飲とアンケートを行う福井工大生=2月16日、福井県福井市のアピタ福井大和田店

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廃棄酒かす活用...福井工大の学生がヨーグルトドリンク考案 福井での試飲イベントで評判

福井新聞(2025年2月17日)

 廃棄される酒かすを有効活用しようと、福井工大の学生が酒かすを使ったヨーグルトドリンクを考案し2月16日、福井市のアピタ福井大和田店で買い物客向けに市場調査を行った。試飲した客からは「飲みやすい」「おいしい」などと評価する声が聞かれた。今回のアンケート結果を踏まえ今後、商品化を検討する。

 同大環境学部の大能俊久教授によると、日本酒の製造過程でできる酒かすは奈良漬といった漬物などに活用されているが、漬物市場の縮小などの影響で近年廃棄量が増えているという。

 ヨーグルトドリンクを考案したのは、大能教授の指導を受けている同学部環境食品応用化学科3年の学生3人。福井市内の酒造会社から「酒かすの有効利用を図ってほしい」との要望を受け、SDGs推進やフードロス削減の観点で昨年4月から商品開発を試行錯誤してきた。

 酒かすは、腸内環境を整えるなど美容や健康に効果があるとされ、さらに健康効果を高めようとヨーグルトと組み合わせた。甘さや水分量などを調整し飲みやすさも意識した。

 この日は、地元食材を使った焼き菓子などを販売する「焼きたて工房スロハス」の協力を得て、店舗前で買い物客に「プレーン」と「はちみつレモン」の2種類300人分を無料提供。試飲した石川県の女性は「酒かすのざらざらした食感がなくてすっきりと飲みやすかった。美容に効果があるのなら続けて飲みたい」と話していた。

 アンケートでは、おいしさの5段階評価のほか、購入する場合の適正価格や改良点などについて回答を求めた。学生は「消費者の意見を踏まえて改善し、商品化できれば」と意気込んでいた。

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