報道関係者向けの試乗会でJR金沢駅を出発する北陸新幹線W7系。金沢開業を、首都圏から福井に観光客を呼び込むチャンスにできるかが課題だ=5日

報道関係者向けの試乗会でJR金沢駅を出発する北陸新幹線W7系。金沢開業を、首都圏から福井に観光客を呼び込むチャンスにできるかが課題だ=5日

福井県 北陸新幹線

低調の北陸観光、新幹線効果いかに 金沢開業で福井も期待高まる

福井新聞(2015年2月14日)

 北陸新幹線の金沢開業まであと1カ月に迫った。開業すれば東京から金沢まで乗り換えなしで最速2時間半。首都圏と北陸はぐっと近くなる。福井の場合は特急で乗り継ぎさらに1時間かかるが、都内の旅行業者は「首都圏から見れば福井、石川、富山の北陸3県は一体」と話す。東京から見た福井への心理的な距離は縮まる。
 東京・南青山の県アンテナショップ「ふくい南青山291」の井上義信館長は「百貨店などから、北陸3県での合同催事を求める声掛けが増えている。北陸ブームを生かしていかないと」と訴える。この機を福井県は、首都圏から観光客を呼び込むチャンスにできるのか―。

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 女優の杏さんが友人の外国人女性と曹洞宗大本山永平寺を訪れ、座禅を体験する。金沢開業に合わせたJR東日本のテレビCMは、美しい風景と2人のやりとりが印象的だ。金沢開業を取り上げたテレビ番組は増え、北陸の認知度は徐々に高まっている。
 KNT-CTホールディングス傘下の近畿日本ツーリストによると、北陸3県への個人旅行はここ数年右肩下がりで、同社の国内旅行全体に占める割合は4%にすぎない。

 ただ今年のゴールデンウイークは、個人旅行の予約が前年同期の14倍超。同ホールディングス国内旅行部の中村修部長は「かなり早い段階から新幹線効果が出ている」と分析する。

 ふくい南青山291の来店客からも「北陸が近くなる」「開業したら、福井にも足を延ばしたい」との声が聞かれ、山口友里江店長代理は「福井のことを知っている人が増えている」と実感している。

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 「金沢開業後の福井県の地理的な環境は、鹿児島県の指宿市に似ている」と話すのは福井市の観光アドバイザー、安野敏彦さん。金沢への観光客を福井まで招き入れることは十分可能だと強調する。

 鹿児島県南端の温泉地である指宿市は、九州新幹線の終着駅、鹿児島中央駅から在来線で約1時間。観光特急「指宿のたまて箱」が人気を集め、新幹線開業後は「一人勝ち」と言われるほど大勢の観光客が訪れた。

 県内への観光誘客に向けて必要なのは「オンリーワンの観光素材」と安野さん。候補地として福井市の一乗谷、勝山市の恐竜、越前町の越前陶芸村などを挙げ「まだまだ伸びしろはあり、磨けば光る」と期待する。

 KNT-CTホールディングスの中村部長も「金沢から能登半島に行くか、福井に行くのか。決め手になるのは観光素材」と指摘。「新幹線の福井延伸という明るい未来も待っている。5年、10年後の福井をどうブランド化していくかが大事だ」とエールを送る。

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