車内で小木半島の魅力を伝える岩立恒さん=29日、佐渡市小木地区

車内で小木半島の魅力を伝える岩立恒さん=29日、佐渡市小木地区

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ジオパーク認定ガイド 小木の地形バスから案内 「素晴らしさ実感して」

新潟日報(2015年5月1日)

 路線バスに佐渡ジオパーク認定ガイドが同乗し、乗客に小木半島の魅力を紹介する取り組みが29日、始まった。海底火山や地震活動によって形成された特徴的な地形を、車窓から解説とともに見てもらい、ジオパークの周知や路線バスの利用促進を図る。大型連休中や8月にも実施する予定だ。

 佐渡市や交通事業者などでつくる市地域公共交通活性化協議会が企画した。ガイドが乗るのは、4月から江積まで延伸した宿根木線。宿根木の町並みや佐渡太鼓体験交流館などの観光地も経由し、海底火山から流れたマグマが固まってできた奇岩巨岩、縄文時代の集落遺跡「長者ケ平遺跡」などを眺めることができる。

 29日は、佐渡ジオパークガイド協会の岩立恒副会長(70)が案内した。坂道が続く道中を「長い年月をかけて隆起し、階段のような地形になった」と説明。海岸部では、海底が浅く岩が多い海岸地形に対応するため、小回りの利くたらい舟が発達したとし「先人の知恵が今でも生きている」と話した。乗客も熱心に耳を傾け、窓の外に目をこらしていた。

 ガイドが同乗するのは、2~6日、8月3~16日。各日とも午前11時20分に小木港を出発し江積に向かう便と、午後0時31分に江積を出て小木港に戻る便。運賃は従来便と変わらず、小木港-江積で510円。

 市ジオパーク推進室の野口敏樹室長は「バスは乗用車よりも目線が高くなり、眺めも違う。地形や景観の素晴らしさを実感してほしい」と呼び掛けている。

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