県の無形民俗文化財に指定されている「勝山左義長まつり」でやぐらを建て、お囃子（はやし）を披露する勝山市街地の全１２区の紹介ＤＶＤが制作された。準備作業から本番まで、各区民が一丸となってまつりを盛り上げる様子が収められている。

　３００年以上の伝統があるまつりを保存、継承しようと市が文化庁の「文化遺産を活（い）かした地域活性化事業」の補助を受けて制作。４年計画で、ことし２月のまつりを編集して全１２区のＤＶＤがそろった。

　まつりに向けた準備として、区民総出で通りに赤、黄、緑色などの短冊を設置する風景を収録。世相を風刺した川柳と絵をデザインした絵あんどん作りや、松などで装飾するご神体作りの様子も紹介している。

　お囃子の練習では、本番を間近に控えた子どもたちの熱の入った様子を紹介。本番では、まつりの最大の見せ物である軽妙なしぐさで太鼓をたたく"浮き太鼓"を披露している。

　区民のまつりに対する意気込みや思い、「左義長を見に来てください」などと来場を呼び掛ける子どもたちのコメントも盛り込まれている。まつりのフィナーレを飾るどんど焼きでは、各区などから集まった１４基のご神体が高々と燃え上がる映像が収められている。

　ＤＶＤの映像はインターネットのサイト「奇祭『勝山左義長』と勝山市文化財のご紹介」で視聴できる。ＤＶＤは無料で貸し出しもする。問い合わせは市観光政策課＝電話０７７９（８８）８１１７。