山と渓谷社(東京)は15日、県内山岳の登山地図を手軽に印刷できるサービス「ヤマタイムマップ」をコンビニチェーン「ファミリーマート」の全国の店舗で始めた。県警や山と渓谷社が把握する過去の遭難地点や難易度などを盛り込んだのが特徴という。第1弾は、北アルプス、中央アルプス、八ケ岳連峰の10山域。
同社によると、登山経験が長い人は専門店で詳細な地図を購入したり、地図や行程が登録された専用サイトを利用するケースが多い。同社は登山人口が増えたのを受け、より手軽に安全情報を確認できるようにしたとしている。
地図はA3判で、縮尺は2万8千分の1から3万分の1。同社のガイド本の情報などを基に作成し、県警の協力で昨年度に遭難事故が起きた地点も記した。初級者向けに急坂や鎖場などの情報を充実させ、難易度が高いコースも示した。
販売は1山域ごとで、税込み300円。コンビニ店内の複合機でカラー印刷する。山と渓谷社は「登山前にコンビニに立ち寄る人は多い。登山人口の裾野拡大とともに、遭難防止に役立ててほしい」としている。売れ行きを見て他の山域の地図も販売する計画だ。